ものを減らすことで増えた、自由と余白

暮らしと整え

1.減らすことに不安だったころ

「なんだか部屋がごちゃついていて、落ち着かない」
そう感じていたのに、いざ“片付けよう”と思っても、思うように進まない日々。
それもそのはず、私の心の中には「もったいない」「まだ使えるかも」「思い出があるから…」といった迷いが山積みでした。

物を捨てるという行為は、どこか“失う”ことに感じられて、
「減らす=我慢する」ような、ネガティブなイメージが強かったのです。

でも、そんな私に転機が訪れたのは、引っ越しがきっかけでした。
持っていく物を厳選する必要が出てきて、私ははじめて“手放す理由”を真剣に考えるようになったのです。


2.最初に手放したのは“本”だった

最初に手をつけたのは、本棚の整理でした。
何年も前に読んで、それきり開いていない本たち。
「また読むかも」と思いながら何年も放置されていたことに気づきました。

そこで、“今の私に必要か?”という視点で見直すことに。
読み返す予定がないものは、ありがとうの気持ちを込めて手放しました。

「思ったより、平気だった」
それが正直な感想でした。
むしろ、本棚がすっきりして、読みたい本だけが残った空間が心地よくて…。
この感覚が、次の行動への原動力になりました。


3.ものが減って気づいた3つのこと

① 掃除がとにかくラクになった

物が少ないと、ほこりもたまりにくく、掃除のハードルがぐんと下がります。
気が向いたときにサッと拭ける。掃除が“面倒な作業”から“日常の一部”になった気がします。

② 決める時間が減った

服や食器、日用品も見直したことで、選択肢が減り「どれにしよう…」と迷う時間が激減。
朝の支度も、買い物も、シンプルで心が軽くなりました。

③ 今あるものを大切にできるようになった

数が減ると、ひとつひとつに目が届くようになります。
お気に入りの食器を使うたびに少し気分が上がるように、“丁寧に暮らす”感覚が芽生えました。


4.ミニマル生活で感じた“余白”の正体

持ち物を減らしたことで、私が手に入れたのは「余白」でした。

まず、時間の余白
探し物をする時間や、何かを管理する時間が減ったことで、気持ちにゆとりが生まれました。

そして、空間の余白
床やテーブルに何もないスペースがあると、それだけで気持ちが落ち着くのです。
広くなったわけではないのに、空間に呼吸ができる感じがして、不思議でした。

最後に、心の余白
あれもこれも…と手を広げず、「今、ここにあるもの」に目を向けられるようになった気がします。


5.今でも残している“私にとって大切なもの”

もちろん、全部を手放したわけではありません。
お気に入りのマグカップ、家族との写真、読み返したい本…。
手元に残しているのは、“私にとって必要で、大切なもの”ばかりです。

減らしたからこそ、それらの存在が際立つようになりました。
「なんとなく持っているもの」に囲まれていた頃より、
今の方がずっと、自分の“好き”に囲まれている感覚があります。


まとめ

ものを減らすという選択は、「我慢」ではなく「選び取る」こと。
そして、手放すことで得られるものは、案外たくさんありました。

・時間のゆとり
・空間の広がり
・心の軽さ

生活を整えたいとき、まずは身の回りの“もの”に目を向けてみるのもひとつの方法です。
余白のある暮らしは、きっと自分自身を見つめ直すきっかけにもなります。

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